通称ワイルドアーモンド。 ラオスやタイの山が原産の植物で、古くから現地の貴重なミネラル源として親しまれてきた木の実です。 米がない時にも食べていたそうで、かなりの力を含んでいそう。 キャッサバ畑に変わりつつある農場には昔はいっぱいなっていたそう。 この畑は一本残ってましたが、ほとんどの畑はカットしてしまったそうです。 成長の遅い木らしく、一度カットしたら20年育つのを待たなければいけないくらい。 食べても美味しいワイルドアーモンド。カットしちゃったらもう遅い。せめて村のものだけでも何かできるといいのですが。 ...
「稲作が始まって人は稲の奴隷になった。」ユヴァル・ノア・ハラリの一文である。この言葉の是非を議論するつもりはないけれど、米を食べない時代があったのは確からしい。 とすれば、稲作が始まる前私たちの先祖は一体何を食べていたのだろう??? はるか遠い昔、日本では縄文時代と呼ばれる時代があった。 その期間はなんと1万年以上。移り変わりの早い現代に比べ、非常に平和な時代だったんだろうと想像しています。 自然のものをそのままいただくだけだから、所有の概念がなく、みんなで分け合う世界。だからきっと奪い合いもなく1万年以上続いたんだろうと思っています。 彼らが食べていたものといえばドングリなどの木の実やこごみなどの山菜、狩猟して魚や小動物、貝、虫などを食べていたと言います。しかし未だに稲作の跡が見つかっていません。 そう、私たち日本の先祖も米を食べない生活をしていたのです。 縄文のような村の暮らし 先日、ワイルドアーモンドという山岳民族が愛する食材を教えてもらいました。いつもなら、こんなのもあるんだ・・と一つの知識として終わるところなんですが、なんだかそれがどうしても気になって、色々調べ始めました。・・・すると思いもかけず100年ほど前の村の暮らしぶりが少しづつ明らかになってきたのです。 それはウォンさんがまだ幼い頃の記憶。そして祖父母から聞かされた記憶の片鱗。(だから50年くらい前の話も混ざりつつ) 彼が幼い頃は、まだ今の村は形成されておらず、山に散り散りに暮らしていたんだそうです。今の村でも58軒300名程度の小さな村ですが、それがさらに3〜5つに分散していたとのことなので、だいたい10〜15家族くらいの集団でしょうか。 土地も所有しておらず、本当に小さな庭の植物を育てるくらい。だから農業もしないし、耕したりもしない。今よりもっと自然に取れるものを食べる暮らし。 米を作らず彼らは何を食べていたのだろう? ウォンさんは言います 「米がなくてもトウモロコシがあるからいいじゃない?」 「芋食べとけばなんとかなるよ」 「バナナは何もしなくても生えてくれるしね」 あぁ、彼がいつもたくましく、自由で楽しく見える理由が少しわかった気がします。お金がなくても生きて行くすべを知っているのです。 自然・森から取れるものの本当の力を知っているのです 育てないでそこにあるものの力。 本当の植物の力。 「肥料を与えないで育つもの」を食べるという考え方はやはり間違ってなかったのだ。そして、ウォンさんはこう続けます。 「このワイルドアーモンドもその時の大事な食の一つ」 縄文のドングリのような貴重な栄養源として木の実の代表なんだそうです。私が何か気になった理由がわかりました。このアーモンドは原始の力を宿した食材の一つだからだったからなんです! 僅か50〜100年ほど前、この村の人たちは、山に住み、 芋・バナナ・トウモロコシ・木の実・川魚・草木・狩猟で取れる小動物 というものを食べて元気に楽しく暮らしていた。という事実 縄文のような暮らしが、ほんの少し前にはまだあったこの事実に驚きつつ、今の急速な変化に残念な気持ちと、まだ間に合うという希望とが見え始めました。 そんなウォンさんでもこう言います 「私も全然知らないんだよ。おじいちゃんおばあちゃんの知恵に比べたら何も知らないようなもんだ」 どうやら、本当に大事な知恵をいただく、大事な自然の力を残す、ギリギリのラインに来ているようです。 大きく変えたのはベトナム戦争 さらに深く聞いて行くと、悲しい歴史を紐解くことになってしまいました。ラオスの東部はベトナムと隣接していることから、ベトナム戦争の被害にもあった地域なんです。未だ地雷が植えられていたりする地域もあります。 この辺りはそこからもう少し西側なのですが、やはり空襲などもあったそうで、煮炊きをして煙をあげてはいけない時期があったそうです。 ウォンさんの幼い頃の話です。彼が笑って話してくれた内容に私は言葉を失ってしました。そして、おそらく深い傷を追ったに違いないのですが、それらを表に出さずたくましく生きる姿にまた言葉にならない深い思いを抱くことになりました ベトナム戦争終了後、ラオス政府は山岳民族に土地を与え、村を形成するよう支持し始めまめたそうです。そのうちの一つがこの村なんだそうです。そしてその土地で農作をするようにと支持したのです。一見素敵なことのようにも思いますが、国民を管理し、国の自給率を上げる。そんな政策の一旦を担わされているようにも感じます。 今では1家族1〜3ヘクタールを所有し、米やキャッサバ芋を育てています。あの、原始の力を持つワイルドアーモンドの木を切り倒して。。。。 彼は言います。 「昔あった自然は今はどんどんなくなっているよ。」 日本人から見るとまだまだ自然豊かな土地ですが、急速に大事なものは失われ始めているみたいです。 ワイルドアーモンドの木は一度切り倒してしまうと、成長するには最低でも10年〜20年かかると言います。おそらく開墾してしまえば、二度と育てるようにはならないでしょう。 そしてそのような植物が他にもいっぱいあるのだと言います。 しかし、幸いと言っていいかは不明ですが、この地域にはまだ開墾されていない山が残っていて、そこにはワイルドアーモンドを始め原始的な植物が自生しているそうです。 まだ間に合う?少しでも知っていただきたい現状 大きな流れで経済活動が一気にこの村にも押し寄せ始めました。 おそらく止めることはできないでしょう。 目に見えるスピードで山や森が焼かれ大規模農業の一角を担うようになり始めました。悲しいかな、除草剤が巻かれ、50年前に食べれたものも食べれなくなって来ました。自生していた野草も除草剤を蒔いた土地では育たないし、育っても食べれません。 大事な原生の木を切り倒し、食べることのできる森を焼き払い、それでも手にできるのはわずかなお金。 豊かに循環していたものが、先進国の贅沢によって急速になくなり始めているようにも感じます。 一つの会社や一人の力は本当に小さなこと。目の前のことしかできません。 それでも大事な事を大事なものとしてできる限り伝えたい。 そう実感しました。 森を維持しつつ、もっと自然の力を取り入れる。 そんな双方にいい事ができないだろうか?。 やっぱりそう思います。 まだ残っている豊かさを少しでもみなさんのところに届けれるように。 そしてそれが彼らの誇りとして気がついてくれるように。 孫の世代から借りていると言われるこの土を豊かなまま返せるように、今やれる事をやっていきたいと思います。 食べる森作りとして、試験的に始めた取り組みの今後 食べる森作りは、最初は直感から始まった面白いだろうって取り組みですが、このところ本当に大事なことだと日々実感しています。 そしてその取り組みには2つの考え方があることに気づきました。 一つは開墾された土地を森に変えながらも収入を得るしくみ作り。 5年で土をダメにすると言われるキャッサバに変わってしまった土地を耕さなくてもいい森として、食べれるものを育てていき収入に変えること...
南ラオスでは今から少しの間、ローゼルの季節がやってきたようです。 初めて収穫したんですが、なんとも綺麗な色をしていますね! 現地では葉っぱも食用として使われます。どうやらお茶にはしないようで、酸味出しの食用です。 が、せっかくなので日本に向けて自然栽培のローゼルをお茶にしてみました。 ローゼルとハイビスカス さて、ローゼルとは?なに?という方もいらっしゃると思います。 ローゼル (Roselle、Hibiscus sabdariffa)は、アオイ科フヨウ属の植物。一年生または多年生の亜灌木(亜低木)。(wiki) アオイ科と言うことで、実はオクラと同じ科だそうです。中のタネを食べると確かにオクラ感が出ています。 花もハイビスカスというよりオクラの花によく似ていますね。 で、この花の萼と苞を乾燥さると、ハイビスカスティーになります。 でも、あれ??と思いません? ハイビスカスって言ったらハワイでイメージするようなあんな花。 これがほとんどじゃないでしょうか? で調べてみると、この花も、同じアオイ科フヨウ族。 しかしハイビスカスティーはこちらから作られるのではなく、先ほどのローゼルの萼(がく)を乾燥させたものをいうんです。 なぜローゼルをハイビスカスティーというかというと、実はローゼルもハイビスカスの一種。 ローゼルは学名ではハイビスカス・サブダリファ(Hibiscus sawbdariffa)といい、ハイビスカスの一種なんです だいたい皆さんが思い浮かべる沖縄にありそうな花は、ハイビスカス・ロサシネンシス(Hibiscus rosa-sinensis) ともにハイビスカスなんですね。 ハイビスカスティーの味と効能 ハイビスカスティーを飲んでみると、独特の酸っぱさを感じることでしょう。 ローゼルを代表するのはやはりその酸っぱさの元となるクエン酸。 代謝促進ということで、実際に私が飲むとすぐにトイレに行きたくなるほどです。 ハーブの専門家に聞いたところ、 疲労回復・代謝促進! と即答でした。そして、あの裸足のアベベもハイビスカスティーを飲みながら走っていたと豆知識までいただきました。 他には、ビタミンCやペクチン、カリウムも豊富らしく、台湾では洛神花として漢方茶のように親しまれているようです。 肌荒れ、咽喉炎、疲れ目、ストレス解消、むくみ、血液の循環をよくするとのことでした。 だいたい5〜6個ほどで1人分。お湯を注いで5〜10分ほど待ちましょう。 写真はお湯を入れ立てですが、待っているとうっすらと赤いお茶ができきます。 飲んでみたら今までの飲んだハイビスカスティより、優しく美味しい味がしました。 ローゼルの季節。現在少しだけ取れたので乾燥中です。 ...
ラオスには野生のアーモンドと呼ばれるナッツがあります。 (時々山岳民族が山から採って来るのを見かけるのですが、どうやらそれが英語名ではワイルドアーモンドとして一部では知られているようです。) 今まででも食べてみたことはあるのですが、なんと今回、保存がきいて、とても美味しく新しい食材へと変化して居たのでそれをご紹介します ワイルドアーモンドとは? と、その前に馴染みがないワイルドアーモンドの紹介。 ワイルドアーモンドとは、ラオスではマーッボッとして親しまれ、主に山岳民族が愛する野生のアーモンド。 白く平たい実で、生のまま、または焼いてぽりぽりと食べるのが通常の食べ方。 生のままだと、少しミルクっぽい味がして、焼くと少し香ばしくなります。 かなり硬い殻に覆われていて、からの大きさはピンポン球くらい。 この硬い殻を一つ一つ鉈で割っていくと、中から白く平らな中の実が現れます これがそのワイルドアーモンドの中身。 皮の部分は食べれないので、これをさらに一つづつ皮を剥がしやっと食べることができます。 今までは、そのままか焼くかして食べるしか知らなかったこの野生のアーモンド。 実は、とっておきの、保存がきいて、しかも美味しい料理方法があったんです! これは今までラオスに居ますが初めての食材 なのでひょっとしたらラオスでもほとんどの人が知らないかもしれない手法です。 そしてこの食材、何がいいって 保存がきく上にかなり美味しいです!! 入手困難!ワイルドアーモンドの保存食 それがこちら。 一つづつ天日乾燥させ、砕いて火にかけ固めたものです。 見た目はまるでマフィンかブラウニーかそんな洋菓子のよう。 甘く香ばしい匂いがしますが、硬くてそのままでは食べるものではないんです。 ちなみにこの食材。 作るのに手間と時間がかかるので生産はほんとにわずか。 しかも使うワイルドアーモンドは全て自然の中から採取したもの。 生産が少ない割に地元の人も大人から子供、老人に至るまでみんな大好き 作ったそばからなくなっていくそうです。 なのでかなり入手困難な一品を特別に分けてもらいました。 食べ方はどうする? そのままでは食べないこのワイルドアーモンドの保存食。 ではどうやって食べるのでしょう? その答えは・・・ なんと、削ってご飯にかけるんだそうです。 あったかいご飯に削り入れて、まるでおにぎりの中の具のように包み込みます。 すると温められたワイルドアーモンドが、少し溶け出して、甘く香ばしさが漂います。 でそれを混ぜて、米全体に満遍なく行き渡らせたら、完成。 食べた瞬間、一瞬おかかかな?と思うような香ばしい味がして、 そのあとで、自然の甘みがやってきます。 ご飯が甘い?少し想像できないでしょうか? しかしこれはかなり美味しいです! 量産はできない貴重な食材ですが、日本にも採れた時に少しづつ届けれればと思います。 希少で貴重な南ラオスのアーモンドふりかけ。 是非一度試してみてください。 ...