アラビカは有名だから分かりそうですが、リベリカは全然メジャーじゃないですよね。 とうことでリベリカの話をする前に、コーヒー豆のことを少し。 コーヒーの三大原種というと、 ・アラビカ・カネフォラ・リベリカ の三つ。カネフォラ種は、みなさんロブスタという品種名を使っていますのでここではロブスタで統一します。 アラビカ種 コーヒーっていうとだいたいどこの豆屋さん言っても、ブラジルとかケニアとかコスタリカとか生産地名で販売されていることが多いですよね。 おそらくそれら全てアラビカ種。 もちろんその中でも色々な種類がありますが、どれもアラビカ種ということになると思います。 ロブスタ種(カネフォラ種) じゃぁロブスタ種はというと、ストレートのコーヒーには向いていないらしく、ほとんどそのまま飲まれることはありません。香りと苦味があることからアラビカ種と混ぜるなどして、缶コーヒーやインスタントの原材料として使用されることが多いそうです。ロブスタ種は比較的低い土地でも育つので、アジアの低地で時々栽培が見れました。 以前ジャワ島の真ん中あたりのコーヒー農園に行った時は、標高が600mくらいだったのでロブスタ種を栽培していました。 リベリカ種 で、リベリカは??? これは私もつい最近まで知りませんでした。 それもそのはず。 世界のコーヒー流通量の1%にも満たないんだそうです。 だから全然コーヒー三大原種じゃないです。 ちなみにアラビカとロブスタの二種で世界流通のほとんど100%を占めて、その二つの割合は7:3くらいらしいです。 リベリカは、元々はアフリカのリベリアが原産。 このコーヒー豆の木は比較的低地で栽培が可能らしいですが、木は結構大きくなるんだそう。 まだまだ品種改良も進んでおらず、ばらつきも多いとのことで、なかなかの農家困らせのコーヒー豆。 リベリカ豆をラオスで入手 実は世界の流通1パーセントのリベリカ豆ですが、ラオスで栽培している農家さんがいるんです。 しかも完全自然栽培。 それがビエンさんのコーヒーファーム。 先日その自然栽培コーヒーファームに行った時にアラビカがなかったのでリベリカを入手することに。 ビエンさんのコーヒーファームの記事はこちら。 南ラオスの小さなオーガニックコーヒー農園 行った時はまだホワイトビーンだったので、殻をむいて欲しいってお願いしたら 足でギッタンバッたんと殻をむいていきます 剥けた皮をパッパッと飛ばして ハンドピックで質の悪い前を取り除いてくれました。そうなんです、先ほども述べた通り、アラビカのように品種改良が進んでいないリベリカはそのぶんバラツキが多いらしいのです。だから生産者にとっては中々大変なコーヒー豆。 リベリカのお味は? ということで焙煎もしてもらい、無事にコーヒー豆をゲット。 実は最初飲んだ時は、なんだか癖の強いコーヒーだなぁ〜ってあまり好きになれませんでした。アラビカ慣れしていたんでしょう。 で、今回アラビカが無かったので、リベリカを飲むことになったのですが、これが結構癖になります。同じような焙煎なのにアラビカよりかなり香りも独特でフルーティー。 アラビカ慣れしてると癖が強く感じるのですが、ハマってしまいました。 日本には生豆のまま送ってますので、ら・そらさんがどのような焙煎をするのか楽しみです。 来年ラオスコーヒーが飲めるイベントを開催 さて、そんなラオコーヒーを飲める機会を来年1日限定で設けます。 新年の2月21日13:30〜には愛知県の安城市にある丸杉で JAZZと珈琲〜挽きたてコーヒーとジャズライブ〜 の催しを開催する予定をしております。 2月21日(日) 13:00〜15:40 大人3000円(珈琲1杯つき) 高校生以下 800円(珈琲含まず) 小学生以下 500円(珈琲含まず) 場所:愛知県安城市御幸本町7−15 丸杉ビル1階 詳しくはまた後ほど告知をします。 ラオスコーヒーは同じく安城一美味しいと思う焙煎をしてくれる、ら・そらさんが焙煎。 途中でラオスからライブ参加してラオスの紹介をする予定です。 当日はプロジェクターなどでラオスの活動の様子み見れますので、お近くでお時間ある方、是非お越しください。 ...
と、このようなタイトルを書きながら私はすでに若干の違和感を覚えている。 「育てる」というワードがラオスにいると若干違って感じるのだ。 私たち日本人はどうしてもより美味しくなるように多分に手を加え、毎日愛情を与え、非常に丁寧に野菜を育てている。この場合はきっと「育てる」というワードはしっくり来るだろう。 しかし、ラオスの人たちからみると、この農法はきっと過保護に見えるだろう。そして毎日毎日自分の時間を野菜に費やすことは不思議に思うかもしれない。 「そこまでしなくても勝手に育ってくれるのに」 ときっと思うだろう。 それは考え方の違いが大きいように思う。この村の人たちは自分も自然の一つとして、植物の種を植えている。それはまるで蜂が蜜をもらう代わりに受粉を手伝うかのような動きだ。 まさに自然の循環の中に自分も入っているのだ。そしてそれが最も効率的で最大限の効果を”持続的に”得れることを体で知っている。 日本の農業は確かに優れていると思う。 しかしこと自然の摂理の中で生きることに関しては、この村に軍配が上がるだろう。 原産地であるバナナものその一つ ラオスでそのような育て方ができる代表の一つがバナナ。 それもそのはず。ラオスはなんとバナナの原産地であるらしい! だから雨期に植えるだけでバナナは育つ。以前の記事にも書いたけど、 カットして掘り起こして、植えるだけ。 これは5月末の様子。それが半年後の昨日の映像のように豊かに育ち早くも実をつけているのだ。こちらが昨日投稿したのと同じ映像。 そこには肥料も農薬も除草剤も存在しない。 ただ雨期の前に植えただけ。 2週間もすればニョキッと新しい芽ができてくる この際注意したいのが、植える間隔。 現地の人は決して密植しない。密植するには薬が必要だからだ。 植える間隔はだいたい5m〜10m。岩が多いところだと15mと離して植えることもある。 自然栽培・バナナの収穫・そしてお手入れ方法は? さて、もちろんそのまま放置していてもバナナは育つ。育ちすぎるくらいよく育つ。 だけど少しだけ人間がより良いバナナを食べるために手を加えることがある。動画にしたので少し見て欲しい。 収穫の時の映像にその秘密が隠されていた。 見事なバナナがなっていますね。 それを採ったあと、何をするかというと、切り倒してしまいます。 バナナは実を一度つけると同じ株はもう実をつけません。代わりに1本につき3本くらい子供を作っていくのです。 そして、そのいらなくなった株が残るとまだ土の栄養がそちらにも取られてしまうので子供の育ちが悪くなります。 なので収穫した後の親株はカット。 で、カットした親株をどうするかというと、そのまま子供の周りに置いていくのです。 こうすることで、土が豊かになってより美味しいバナナが育つということでした。 もちろん表土を見せないことで、地温が上がるのを防ぎ、保湿性をあげることもその理由でしょう。しかしそれだけでないバナナの葉っぱについた抗菌作用や、たくさんの微生物が土になんらかの影響を与えてるのではないか?そう思えます。 ともあれ、これは微生物なんて言葉が出来るずっと以前から取られている民間の知恵。やっぱり大事なことがいっぱい詰まってますね。 そんなわけでラオスのバナナは自然のリズムの中で私たち人間も共生関係とし育っているのでした。 温室で肥料いっぱい過保護に育ったバナナもいいですが、個人的には厳しい環境の中、自然の循環の中で豊かに育ったバナナを取り入れて行きたいと思います。 そんな力強いバナナを日本の皆様にも届けれるように、私たちの出来ること今後もやって行きます。 ではでは本日はバナナを収穫した時のお話でした。 ...
今年6月に植えたバナナの木(くさ?)がどんどん成長しています。 早いものだと既に実をつけて、子供も大きく成長しています。 バナナは一本の木から3〜4本くらい子供ができていきます。 そのまま放っておくと3本から来年にはまた3本づつ子供が生まれてくるので9本のバナナの木ができてきますが、あまり多くなると実をつけなくなるか、つけても小さくなるので、多少手入れをしていきます。 ちなみにカットしたバナナはそのままその上に置いてあげることで土が豊かになり、バナナの成長がいいんだそうです。 これは現地の昔からの知恵。 バナナと人の共生です。 今回は農場の周りのバナナのお手入れを紹介しました。 フェンスが見えるのは、泥棒対策というより牛に桑が全部食べられてしま無いための牛対策です ...
朝起きるとウォンさんが稲のようなものを持ってきました。 「これは何?」 と聞くと、レモングラスの花だと言ってます 「レモングラスの花?」 ほとんどの人はレモングラスの花を見たことがないと思います。 私もそうでしたので半信半疑で聞いてみると、やっぱりレモングラスの花だと言ってます。 確かに稲っぽいし、レモングラスはイネ科だしそうなのかと早速見に行きました。 すると、確かにそこにはレモングラスに花が。 まとめた方が綺麗に撮れるだろ?ってまとめてくれてます。 写真映えを気にしてくれるウォンさん レモングラスの種類 ラオスの農場にはレモングラスが二種類あります。 おそらく、西インド系と東インド系だと思います。 お茶として日本で見られるレモングラスや、トムヤンクンに入っているレモングラスは両方とも西インド系。 そして、この西インド系は花が咲かないそう(ウォンさん談) 香りは全然違っていて、東インド系の方がシトラスの香りが強く香ります。 マッサージに使う塗り薬にはこちらのレモングラスがよく使われるそう。 レモングラスの花の使い方 では現地の人はこの花を何に使うのでしょう? 早速尋ねてみると、 「乾燥させて、粉にする」 と言っています。 なんと、レモングラスの花は乾燥してパウダーを作るそうです。 で、それは何に使うのでしょう? と聞くと、「香りづけの調味料」 だそうで、タケノコ料理に使うと香りがして美味しいんだ〜って話でした。 西インド系はボーセーブ(美味しくない)東インド系はセーブ(美味しい)そうです。 葉っぱは機械がないと粉にできそうもないですが、花なら粉にもしやすそう。 香りは葉っぱより花の方が控えめですが、栄養価はどんなものなんでしょう? お茶にしてお湯に出すよりは、全てたべれるのでレモングラスの良さをそのままいただけそうですね。 ...
通称ワイルドアーモンド。 ラオスやタイの山が原産の植物で、古くから現地の貴重なミネラル源として親しまれてきた木の実です。 米がない時にも食べていたそうで、かなりの力を含んでいそう。 キャッサバ畑に変わりつつある農場には昔はいっぱいなっていたそう。 この畑は一本残ってましたが、ほとんどの畑はカットしてしまったそうです。 成長の遅い木らしく、一度カットしたら20年育つのを待たなければいけないくらい。 食べても美味しいワイルドアーモンド。カットしちゃったらもう遅い。せめて村のものだけでも何かできるといいのですが。 ...
「稲作が始まって人は稲の奴隷になった。」ユヴァル・ノア・ハラリの一文である。この言葉の是非を議論するつもりはないけれど、米を食べない時代があったのは確からしい。 とすれば、稲作が始まる前私たちの先祖は一体何を食べていたのだろう??? はるか遠い昔、日本では縄文時代と呼ばれる時代があった。 その期間はなんと1万年以上。移り変わりの早い現代に比べ、非常に平和な時代だったんだろうと想像しています。 自然のものをそのままいただくだけだから、所有の概念がなく、みんなで分け合う世界。だからきっと奪い合いもなく1万年以上続いたんだろうと思っています。 彼らが食べていたものといえばドングリなどの木の実やこごみなどの山菜、狩猟して魚や小動物、貝、虫などを食べていたと言います。しかし未だに稲作の跡が見つかっていません。 そう、私たち日本の先祖も米を食べない生活をしていたのです。 縄文のような村の暮らし 先日、ワイルドアーモンドという山岳民族が愛する食材を教えてもらいました。いつもなら、こんなのもあるんだ・・と一つの知識として終わるところなんですが、なんだかそれがどうしても気になって、色々調べ始めました。・・・すると思いもかけず100年ほど前の村の暮らしぶりが少しづつ明らかになってきたのです。 それはウォンさんがまだ幼い頃の記憶。そして祖父母から聞かされた記憶の片鱗。(だから50年くらい前の話も混ざりつつ) 彼が幼い頃は、まだ今の村は形成されておらず、山に散り散りに暮らしていたんだそうです。今の村でも58軒300名程度の小さな村ですが、それがさらに3〜5つに分散していたとのことなので、だいたい10〜15家族くらいの集団でしょうか。 土地も所有しておらず、本当に小さな庭の植物を育てるくらい。だから農業もしないし、耕したりもしない。今よりもっと自然に取れるものを食べる暮らし。 米を作らず彼らは何を食べていたのだろう? ウォンさんは言います 「米がなくてもトウモロコシがあるからいいじゃない?」 「芋食べとけばなんとかなるよ」 「バナナは何もしなくても生えてくれるしね」 あぁ、彼がいつもたくましく、自由で楽しく見える理由が少しわかった気がします。お金がなくても生きて行くすべを知っているのです。 自然・森から取れるものの本当の力を知っているのです 育てないでそこにあるものの力。 本当の植物の力。 「肥料を与えないで育つもの」を食べるという考え方はやはり間違ってなかったのだ。そして、ウォンさんはこう続けます。 「このワイルドアーモンドもその時の大事な食の一つ」 縄文のドングリのような貴重な栄養源として木の実の代表なんだそうです。私が何か気になった理由がわかりました。このアーモンドは原始の力を宿した食材の一つだからだったからなんです! 僅か50〜100年ほど前、この村の人たちは、山に住み、 芋・バナナ・トウモロコシ・木の実・川魚・草木・狩猟で取れる小動物 というものを食べて元気に楽しく暮らしていた。という事実 縄文のような暮らしが、ほんの少し前にはまだあったこの事実に驚きつつ、今の急速な変化に残念な気持ちと、まだ間に合うという希望とが見え始めました。 そんなウォンさんでもこう言います 「私も全然知らないんだよ。おじいちゃんおばあちゃんの知恵に比べたら何も知らないようなもんだ」 どうやら、本当に大事な知恵をいただく、大事な自然の力を残す、ギリギリのラインに来ているようです。 大きく変えたのはベトナム戦争 さらに深く聞いて行くと、悲しい歴史を紐解くことになってしまいました。ラオスの東部はベトナムと隣接していることから、ベトナム戦争の被害にもあった地域なんです。未だ地雷が植えられていたりする地域もあります。 この辺りはそこからもう少し西側なのですが、やはり空襲などもあったそうで、煮炊きをして煙をあげてはいけない時期があったそうです。 ウォンさんの幼い頃の話です。彼が笑って話してくれた内容に私は言葉を失ってしました。そして、おそらく深い傷を追ったに違いないのですが、それらを表に出さずたくましく生きる姿にまた言葉にならない深い思いを抱くことになりました ベトナム戦争終了後、ラオス政府は山岳民族に土地を与え、村を形成するよう支持し始めまめたそうです。そのうちの一つがこの村なんだそうです。そしてその土地で農作をするようにと支持したのです。一見素敵なことのようにも思いますが、国民を管理し、国の自給率を上げる。そんな政策の一旦を担わされているようにも感じます。 今では1家族1〜3ヘクタールを所有し、米やキャッサバ芋を育てています。あの、原始の力を持つワイルドアーモンドの木を切り倒して。。。。 彼は言います。 「昔あった自然は今はどんどんなくなっているよ。」 日本人から見るとまだまだ自然豊かな土地ですが、急速に大事なものは失われ始めているみたいです。 ワイルドアーモンドの木は一度切り倒してしまうと、成長するには最低でも10年〜20年かかると言います。おそらく開墾してしまえば、二度と育てるようにはならないでしょう。 そしてそのような植物が他にもいっぱいあるのだと言います。 しかし、幸いと言っていいかは不明ですが、この地域にはまだ開墾されていない山が残っていて、そこにはワイルドアーモンドを始め原始的な植物が自生しているそうです。 まだ間に合う?少しでも知っていただきたい現状 大きな流れで経済活動が一気にこの村にも押し寄せ始めました。 おそらく止めることはできないでしょう。 目に見えるスピードで山や森が焼かれ大規模農業の一角を担うようになり始めました。悲しいかな、除草剤が巻かれ、50年前に食べれたものも食べれなくなって来ました。自生していた野草も除草剤を蒔いた土地では育たないし、育っても食べれません。 大事な原生の木を切り倒し、食べることのできる森を焼き払い、それでも手にできるのはわずかなお金。 豊かに循環していたものが、先進国の贅沢によって急速になくなり始めているようにも感じます。 一つの会社や一人の力は本当に小さなこと。目の前のことしかできません。 それでも大事な事を大事なものとしてできる限り伝えたい。 そう実感しました。 森を維持しつつ、もっと自然の力を取り入れる。 そんな双方にいい事ができないだろうか?。 やっぱりそう思います。 まだ残っている豊かさを少しでもみなさんのところに届けれるように。 そしてそれが彼らの誇りとして気がついてくれるように。 孫の世代から借りていると言われるこの土を豊かなまま返せるように、今やれる事をやっていきたいと思います。 食べる森作りとして、試験的に始めた取り組みの今後 食べる森作りは、最初は直感から始まった面白いだろうって取り組みですが、このところ本当に大事なことだと日々実感しています。 そしてその取り組みには2つの考え方があることに気づきました。 一つは開墾された土地を森に変えながらも収入を得るしくみ作り。 5年で土をダメにすると言われるキャッサバに変わってしまった土地を耕さなくてもいい森として、食べれるものを育てていき収入に変えること...
南ラオスでは今から少しの間、ローゼルの季節がやってきたようです。 初めて収穫したんですが、なんとも綺麗な色をしていますね! 現地では葉っぱも食用として使われます。どうやらお茶にはしないようで、酸味出しの食用です。 が、せっかくなので日本に向けて自然栽培のローゼルをお茶にしてみました。 ローゼルとハイビスカス さて、ローゼルとは?なに?という方もいらっしゃると思います。 ローゼル (Roselle、Hibiscus sabdariffa)は、アオイ科フヨウ属の植物。一年生または多年生の亜灌木(亜低木)。(wiki) アオイ科と言うことで、実はオクラと同じ科だそうです。中のタネを食べると確かにオクラ感が出ています。 花もハイビスカスというよりオクラの花によく似ていますね。 で、この花の萼と苞を乾燥さると、ハイビスカスティーになります。 でも、あれ??と思いません? ハイビスカスって言ったらハワイでイメージするようなあんな花。 これがほとんどじゃないでしょうか? で調べてみると、この花も、同じアオイ科フヨウ族。 しかしハイビスカスティーはこちらから作られるのではなく、先ほどのローゼルの萼(がく)を乾燥させたものをいうんです。 なぜローゼルをハイビスカスティーというかというと、実はローゼルもハイビスカスの一種。 ローゼルは学名ではハイビスカス・サブダリファ(Hibiscus sawbdariffa)といい、ハイビスカスの一種なんです だいたい皆さんが思い浮かべる沖縄にありそうな花は、ハイビスカス・ロサシネンシス(Hibiscus rosa-sinensis) ともにハイビスカスなんですね。 ハイビスカスティーの味と効能 ハイビスカスティーを飲んでみると、独特の酸っぱさを感じることでしょう。 ローゼルを代表するのはやはりその酸っぱさの元となるクエン酸。 代謝促進ということで、実際に私が飲むとすぐにトイレに行きたくなるほどです。 ハーブの専門家に聞いたところ、 疲労回復・代謝促進! と即答でした。そして、あの裸足のアベベもハイビスカスティーを飲みながら走っていたと豆知識までいただきました。 他には、ビタミンCやペクチン、カリウムも豊富らしく、台湾では洛神花として漢方茶のように親しまれているようです。 肌荒れ、咽喉炎、疲れ目、ストレス解消、むくみ、血液の循環をよくするとのことでした。 だいたい5〜6個ほどで1人分。お湯を注いで5〜10分ほど待ちましょう。 写真はお湯を入れ立てですが、待っているとうっすらと赤いお茶ができきます。 飲んでみたら今までの飲んだハイビスカスティより、優しく美味しい味がしました。 ローゼルの季節。現在少しだけ取れたので乾燥中です。 ...
ラオスには野生のアーモンドと呼ばれるナッツがあります。 (時々山岳民族が山から採って来るのを見かけるのですが、どうやらそれが英語名ではワイルドアーモンドとして一部では知られているようです。) 今まででも食べてみたことはあるのですが、なんと今回、保存がきいて、とても美味しく新しい食材へと変化して居たのでそれをご紹介します ワイルドアーモンドとは? と、その前に馴染みがないワイルドアーモンドの紹介。 ワイルドアーモンドとは、ラオスではマーッボッとして親しまれ、主に山岳民族が愛する野生のアーモンド。 白く平たい実で、生のまま、または焼いてぽりぽりと食べるのが通常の食べ方。 生のままだと、少しミルクっぽい味がして、焼くと少し香ばしくなります。 かなり硬い殻に覆われていて、からの大きさはピンポン球くらい。 この硬い殻を一つ一つ鉈で割っていくと、中から白く平らな中の実が現れます これがそのワイルドアーモンドの中身。 皮の部分は食べれないので、これをさらに一つづつ皮を剥がしやっと食べることができます。 今までは、そのままか焼くかして食べるしか知らなかったこの野生のアーモンド。 実は、とっておきの、保存がきいて、しかも美味しい料理方法があったんです! これは今までラオスに居ますが初めての食材 なのでひょっとしたらラオスでもほとんどの人が知らないかもしれない手法です。 そしてこの食材、何がいいって 保存がきく上にかなり美味しいです!! 入手困難!ワイルドアーモンドの保存食 それがこちら。 一つづつ天日乾燥させ、砕いて火にかけ固めたものです。 見た目はまるでマフィンかブラウニーかそんな洋菓子のよう。 甘く香ばしい匂いがしますが、硬くてそのままでは食べるものではないんです。 ちなみにこの食材。 作るのに手間と時間がかかるので生産はほんとにわずか。 しかも使うワイルドアーモンドは全て自然の中から採取したもの。 生産が少ない割に地元の人も大人から子供、老人に至るまでみんな大好き 作ったそばからなくなっていくそうです。 なのでかなり入手困難な一品を特別に分けてもらいました。 食べ方はどうする? そのままでは食べないこのワイルドアーモンドの保存食。 ではどうやって食べるのでしょう? その答えは・・・ なんと、削ってご飯にかけるんだそうです。 あったかいご飯に削り入れて、まるでおにぎりの中の具のように包み込みます。 すると温められたワイルドアーモンドが、少し溶け出して、甘く香ばしさが漂います。 でそれを混ぜて、米全体に満遍なく行き渡らせたら、完成。 食べた瞬間、一瞬おかかかな?と思うような香ばしい味がして、 そのあとで、自然の甘みがやってきます。 ご飯が甘い?少し想像できないでしょうか? しかしこれはかなり美味しいです! 量産はできない貴重な食材ですが、日本にも採れた時に少しづつ届けれればと思います。 希少で貴重な南ラオスのアーモンドふりかけ。 是非一度試してみてください。 ...
ラオスの農業の特徴は、何と言っても土を改良しないことにある。 これを言うと、日本では少し驚かれるかもしれない。 そして、場合によっては、 「そんな痩せた土で、美味しい植物なんてできっこないさ。」 なんてことを思われるかもしれない。 しかし5月に植えたバナナが、本日実っていた。 6ヶ月で実をつけたことに皆様は驚かないだろうか? これがそのバナナ。 密植もしないので、農薬も必要ない。 気候に合っているので、土を改良する必要もない。 味はと言うと・・・日本のバナナの数倍美味しい! 農薬なんてもってのほかで、 肥料をあげて土を改良しなくても スプリンクラーを使わなくても、 ラオスではバナナが美味しく育つ もちろん、あれもこれも育つわけではないけれど、バナナは美味しく育つ。 ちなみに、ラオスにはバナナがかなりの種類ある。 左は長く甘いもの。右は小さく甘さ控えめだけれどビタミンいっぱい(ウォン談)。 ちなみにフィリピン系の日本でよく見かけるバナナもあるけれど、地元の人は食べない。 みんなが好んで食べるのは、右のビタミンいっぱいのバナナ。 手を加え、どんどん美味しさを追求していく姿勢は素晴らしい。 いつでもどこでもなんでも育つシステムを作るなんてすごいと思う。 しかし私は手を加えないで、自然の力だけで育つものもまた大変に価値があると思う。 特にこのように虫も多く紫外線も強い、強力な外敵に屈せず育つ植物は、それだけ強い力を備えているように思う ふと立ち止まって考えてみる。 自然の力だけで育つ、日本の風土にあった植物はどれくらいあるのだろう? 手を加えないことへの価値を見いだす人はどれくらいいるのだろう? みなさんなら、糖度いっぱいの温室バナナと、自然の力だけで育った風雨に負けないバナナ どちらを選びますか? ...
実はダムはラオスの一大産業の一つ。山や川、滝が多く、それでいて電力消費が少ないラオスは、ダムを作って近隣諸国に売電しているのだ。(ちなみにダムを作るのも自国では作らず近隣諸国のODAとして作ったりしているところが以外にちゃっかりしている) そんなダムによって今までの暮らしはよくも悪くもかわっている。 が、今日はそんな是非を問うつもりは毛頭ない。 何かが始まれば、何かが崩れる。 悪いってなんて言ってたって始まらないので、始まったことをいかに工夫して楽しむか?そんな事が大事なんだと今日もまた一つ学んだ。 ・・・・・・・・・ さてさて、そんなわけで、この村の近くにもダムがある。 おかげで私は電気を使う恩恵に預かっているわけなのだけれど、昨夜ウォンさんがこう言った ウォン「明日は釣りの日だよ」 私「え?釣りの日ってなに?」 ウォン「ダムが放水するのさ。だからそこに釣りに行ってくる」 私「え〜!ついてく!」 なんと!ダムができたことで川の水量が変わってしまったのだけれど、今度はダムの放水に合わせて釣りをするというのだ。 なんともたくましい。 という事で、朝の5時から支度して私も少し同行することにした。 場所は農場からバイクで10分ほど。 村を二つくらい超えたところにダムがある。 で、きてみてびっくり!ウォンさんとか村人だけと思っていたら、バイクに車にかなりの数が止まっている。 どうやら近隣地域全体からきているようだ。 結婚式と葬式・村の祭り以外でこんなに人が集まるのをみた事がない。 タモや網を片手に、腰には竹の籠を縛って次から次へ人がやってくる。 そして一目散に川べりに降りていく 老若男女問わず、どんどんどんどん集まってくる なんなら犬まで参戦している で、思い思いに漁が始まる 最初は水かさが高く中腹まで行かずに川べりでタモで漁をしている人がほとんど こんな感じ。中には、半分大丈夫か?ってくらい波に流されながら中腹までいくツワモノもいたけれど、これはかなり危なそう。傍目には溺れているようにも見えるくらいだったけど、無事に足場を確保したらしい。 で、しばらくすると放水がひと段落ついたらしく、水かさが一気に減り始める。 すると待ってましたとばかりに思い思いの配置につく 漁場を決めたら慣れた手つきで投網。 みている限り、かなり運に任せた漁な気がする。だからヒットする率もかなり低い 笑 でも構わない。 魚も多そうじゃないけれど、構わない。 その割に人が多いけれど、構わない。 それぞれがそれぞれのスタイルで、この日を楽しんでいるようだった。 さぁみんなはどれくらい魚が獲れたのだろう? 私は日本との話があったので早々に切り上げたけれど、今夜また話を聞くのが楽しみだ。 ちなみに獲れた魚はどうするのか? というと、ちょっとしか獲れなかったら、焼き魚としてその日の食卓に。 もし多く獲れたとすると、パデークという魚味噌を作るらしい。 パデークの作り方はまだみた事がないのだけれど、おそらく焼いた魚を塩でもんでつけておくだけだと思われる。 そんなわけで、ダムが見事なアミューズメントパークに変身した一日。 ダムができたからと文句を行っていないで、放流の日を楽しむみんなに逞しさと柔軟さを教えてもらった朝となった。 ...
※トップの写真は近くの村の本当の森でイメージです 久しく食べれる森の投稿をしていなかったですが、久しぶりに投稿。うまく根がつくもの、つかないもの、虫にたべられてしまうものなどがあり、徐々に何が土地にあって、どうやって育っていくかわかってきました。 改めて写真を整理していましていたら中々壮観だったので食べれる森で育ってるもの、育つものの一部を紹介します。 さぁ〜っと流し見るだけでも中々色々あって面白いですよ〜 ちなみに現状はまだまだ森というには及びませんが、それでもぼちぼち色々と根をつけてます。 では育っているもの一覧ご覧ください。 レモングラス 雑草のように育つほど土地にあってます。香りは2種類あって、レモングラスっぽくないやつの香りが結構好き。以前も書きましたが、ウィスキーのレモングラスティー割にはまってます。シルクを加工するのにもこのレモングラスの蒸留水をふんだんに使用中〜 バナナ 最近日本でもバナナ流行っているみたいですね〜。ハウスなど作らなくても、こちらでは完全自然栽培で美味しいバナナがなりますよ〜。カオトムにも使うしラオスにはなくてはならない植物。バナナパウダーに蒸した赤いバナナは最高です。 バジル(ラオ・タイ) 小ぶりのラオバジルも土によくあってますね〜。シードは水につけるとスーパーフード(スーパーフードってなんやねん!と思いつつ・・・)としてたべれます。肉食べるときに欠かせない存在。乾燥させてドライバジルも色々と使えますね〜 マンゴー 言わずと知れたマンゴー。こちらのは小ぶりなんです。甘すぎず個人的には大好きな味。だけど、マンゴーは実るまで3年は辛抱だそう。。。 ガランガル 別名カー。トムヤムクンとかに入っているやつです。私はこの花が好きで注目の食材。香りが高く辛い。油に味を写しても美味しい!現地の人は蒸してたべます。 キンノイ(ラオ生姜) 小さくて辛くて強い生姜。原産地とも言われるラオスならではのオススメの一つ。触ってるだけで体があったかくなったり、逆流性食道炎が治ったって話もあったりします。カレー作るのにこの生姜使ったら他の生姜使えないくらい。 紫色のトウモロコシ 先日も記事にした紫色のトウモロコシ。多分かなり原種に近いやつで、日本のスイートコーンのように甘くないですが、ポリフェノールいっぱいのトウモロコシ。パウダーにしてお菓子作りなどに使います。 パッションフルーツ 南国のビタミン補給に最適な果物の一つ。 酸っぱいけど美味しい!癖になります。 黒生姜 こちらもラオス原産と言われる植物。食材というよりは生薬といったほうがいいでしょう。山岳民族の胃腸薬です。そのまま食べるかお酒に入れて抽出して飲むかをやってますが、サソリに刺された時もこれで解毒したりするらしい。。。パウダーにしてコーヒーに入れると意外と癖になる味。 パパイヤ パパイン酵素たっぷりと人気の青パパイヤ。これも種類がいくつかあるようです。実は草なので成長が早く植えた年か翌年には実をいただくことができます。こちらではやっぱりパパイヤサラダが人気です。 パッションフラワー 自然の精神安定剤と言われるパッションフラワー。実体験でいうと、若い芽を食べると本当に頭痛が治ったりします。実をたべても美味しいですが、リラックスできるハーブティーがオススメ。 バタフライピー 青い色が綺麗なバタフライピー。とっても綺麗な青いお茶ができるので目でも楽しめます。酸度で色が変わるのも面白い。お米炊くときに一緒に入れると青いご飯ができて面白いですよ! タマリンド タマリンドジュースは是非日本の夏にも飲んでもらいたい一つ。梅干しと干し柿の間のような味がするんですが、ジュースにすると結構はまります。私は暑い時期には毎日飲んでました。炭酸で割るともっと美味しいはず。もちろんカレーとも相性バッチリですよね。 パイナップル ラオスのパイナップルは甘さ控えめですが、美味しいです。ドライパインを無調整の豆乳に入れるだけで見事にヨーグルトができるくらい生きてます。 ワイルドアーモンド 前回固形にしたあのナッツの名前はワイルドアーモンドだそうです。これはこのままより焼いて固めて削ってご飯のお供にするのが最高に美味しいです。 カシューナッツ これもまだ2年は実をつけないそうですが、完全自然栽培なので皮ごと食べれるカシューナッツができます。近くの農園でも自然栽培のカシューナッツ作っているので実る頃に行って食べてみます。美味しいようなら日本にもお届けしたいと思ってます。 ターメリック ターメリックはこちらの人はあまりたべないようです。どちらかというと邪気を払うために、聖水を作ったりしてます。(今の村ではあまりそんなことも聞かないですが・・・)が土地にあっていて育ちやすいです。 他にも色々 と、だいたい20種類くらい紹介しましたがこれらがひとまず現地の収入源にもなりそうな植物ですね。他にもローゼルやコーヒー、落花生、唐辛子、陸稲なども土地にあっているようです。 そんなわけで、 土の改良もせずに雨だけで育つ。 少量多品種で極力人の手を加えずに育つ。 そんな土がダメにならず、循環する「食べれる森」作り、来年に向けて少し本格的に始動しようと思っています。 皆様にも是非応援してもらえれば嬉しい限りです。 ...