夏に涼しげな羅や紗の博多帯

7:30:00

明日からの展示に備えてさらに夏模様。
紗の博多帯と小千谷縮をコーディネートしています
夏の粋な感じが出てて大人なお洒落。

博多織は、福岡藩の黒田から徳川将軍家に献上されたことから献上博多織とも良く称されますね。今では経済産業大臣認定伝統的工芸品にしていされているのだそうです

鎌倉時代に宋から持って帰った唐織をヒントに作られた織物だそうで、大変長い歴史を感じさせます。
写真の模様は博多織の特徴的な模様。独鈷です。その隣の縞は親子縞
細い線が子供で太い線が親。太い線が外にある箇所と細い線が外にある箇所とがあります。それぞれ親が子を守り子が親を守る。そんな意味合いがあるのだそうです。
九州博多で今なお続くこの模様は、九州の家族への愛の深さを感じさせます。それとも宋から持ち帰ったのは唐織だけでなく、儒家の教えと共にだったのでしょうか?柄一つ一つにも物語を想像させてくれます。

さてその後今の博多織に近い形となるのは16世紀。
そんな長い歴史を乗り越えるだけのなにかがこの博多織にはあるのでしょう。
博多織というと硬いイメージがありますが、紗や羅の博多はそこまで硬いということはなく、むしろシッカリしていて八寸で芯も必要ないし夏には最適な洒落帯ではないでしょうか?

他の帯に比べて格段にシッカリしている博多織ですが、その理由は糸使いなのだそう。縦糸に細い糸を細かく配置。横糸は太い糸を使い筬(おさ)で力強く打ち込みます。今はほとんどが機械ですのでこの力強さの加減は問題ないのでしょうが、手でこれだけ打つのは相当な力仕事だったと思われますね。しかし強すぎてもいけない。まさに職人の感覚で織られる博多織。それだけで今や大変貴重なものですが、今回は伝統工芸品に認定されるより前に人間国宝になった小川善三郎さんの博多帯を特別に展示。
普段触ることも出来ませんが今回は触って感触を確かめたいと思います。レポートは次回。
15日まで公開していますので是非足をお運びください。



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